水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

新しい世界

エゴン・シーレ展

上野公園内にある東京都美術館で開催されていたエゴン・シーレ展(2023.1.26-4.9)を見に行きました。期しくも以前開催されたグスタフ・クリムト展と同じ美術館でした。「ウイーンが生んだ若き天才」と題された展覧会で、会場は14のテーマでそれぞれ区切られ、そのテーマに合わせてシー…

大英博物館・北斎展

令和4年5月16日(月)、東京ミッドタウン内、サントリー美術館における大英博物館・北斎展を見に行きました。地下鉄千代田線・乃木坂駅は前にも日本近代美術館での色々な展覧会で訪れたことがありますが、ほぼ反対側方向にある東京ミッドタウン内のサントリ…

庭木切り倒し

先日来、暖かな日が続いています。我が家の小さな庭もいろいろな樹木や草花が春を告げて咲き誇り、若葉の芽を動かし始めています。小さな狭い庭も実生から育てると空間的に心配することなく、小さな木々の成長を楽しみにして過ごしてきました。 この地に我が…

映画鑑賞 その2

世界的な大戦(第二次世界大戦)が無くなってから75年になります。この間、世界を巻き込んだ戦争は起こっていませんが、この地球上で部分的な地域紛争や国内騒動は毎年どこかで起こっています。それが宗教的な背景やら体制への批判に絡んだもの、自分たちの…

映画鑑賞  その1

久しぶりに映画を鑑賞しました。コロナ大流行により春先から3密禁止のため、閉館、入場者制限の時期を経てお彼岸の連休前にやっと普通の状態(一日5本上映、全席自由席)に戻りました。 私は柿生に住んでいますが隣駅が川崎市の西の核「新百合ヶ丘」です。…

韓国映画「工作」を見て

現在の日韓関係、ストーリーの話題性、それに知らされない北朝鮮の姿に興味があり、韓国映画「工作」を見ました。一時代前の韓国における実話に基づいて制作されたスパイ・サスペンスの映画でした。映画のチラシに書かれた言葉は、「北に潜入した工作員が見…

原三渓展

真夏の暑さが少し遠のいた葉月23日、久しぶりに展覧会へ足を延ばした。会期終了が近くなり行けるかどうか心配していたものの、やっと時間を取ることができ鑑賞できた。 みなとみらい36街区にある、白亜の横浜美術館。長い軸線の水と緑のプロムナード(三菱地…

クリムト その3

新聞社対決か、と思わせる2019年のクリムト、ウイーン表現派を中心とした展覧会です。主催を見ると、東京都美術館で開催中の「クリムト展 ウイーンと日本1900展」①(4.23-7.10)は都美術館、朝日新聞社が主催、一方の「ウイーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」②(4…

クリムト その2

クリムトやシーレが活躍した19世紀末については、その1で触れました。今回の展覧会で、クリムトの作品では、初期の寓話をモチーフにした寓意画、各種の習作と素描、ウイーン分離派創設時のポスター、そして有名な恋人エミーリエ・フレーゲの肖像画(写真撮影可)です。…

クリムト その1

「ウイーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」の展覧会に行きました。世紀末と言う用語と画家クリムト、シーレの名に誘われて、東京乃木坂にある国立新美術館*を訪れ、19世紀末のウイーン画家集団(ウイーン分離派:1897創設)の作品を見てきました。 行く前に…

国宝 東寺ー空海と仏像曼荼羅 展

「芸術新潮」、久しぶりにこの月刊誌を買い求めました。その昔、私が東京大学大学院を受験する頃、当時、東大大学院博士課程の院生であった丸田先輩(後に日本大学造園学研究室助教授から千葉大教授になられた丸田頼一千葉大名誉教授)に、「造園を志す者は…

展覧会巡り  14  オリバー・オースティン写真展

懐かしい写真と何か引き付ける見出しに飛びついて展覧会を見に出かけた。見出しは「戦後まもない日本の風景」とあり(3月21日読売新聞)、添付の写真は丸坊主、草履ばきの笑顔の子供たちが車を追って走る姿であった。1944年生まれの自分にとって、ほぼ同じ時…

仁和寺と御室派のみほとけ  

3月7日、以前から楽しみにしており、マスコミでも大きく取り上げられ評判の仁和寺展に出かけた。展覧会の目玉は千手観音菩薩坐像(国宝;大阪葛井寺蔵)、「聖十一面観音菩薩立像(国宝;道明寺蔵)、「阿弥陀如来坐像と両脇侍立像」、「薬師如来坐像」さらに空…

運慶展で仏像を見る

わが国で最も著名な仏師といわれる運慶の特別展が、この秋、国立博物館平成館で行われていました。(9月26日から11月26日まで)。大変な人気で11月22日現在で入場者は何と50万人を超えたと報道されています。私は11月16日の週日に訪れましたが入場券売り場…

海外支援・ボランティア・生きること

私は現在72歳です。これまでいろいろありましたが、無難な人生を歩んできたように思っています。幼くして実母をなくし戦後の苦しく貧しい(今に比較して)生活を体験して成人し、縁あって最高学府の大学で「教育」という仕事に長年携わってきました。その間…

カンボジア見聞記 No.4

シェム・リアップ滞在5日目、カンボジアの人々の暮らしを見るためにトンレ・サップ湖(Tonle Sap)沿岸の集落(水辺集落・雨季には水上生活集落)に出かけました。具体的な集落名はわかりません。シエム・リアップ市内から南に車を走らせ湖近くにあるカンポン・プロック(Kampong plouk)…

カンボジア見聞記 No.3

滞在4日目2月15日、アンコール遺跡の中で面積的に最も広大なアンコール・トム遺跡、バイヨンを見学しました。アンコール遺跡群はカンボジアで9世紀初頭から600年以上続いたアンコール王朝(クメール王朝)時代に建造された数多くの遺跡群のことです。アンk-ル・トムは12世紀の後半から13世紀、ジ…

カンボジア・見聞記 No.1

日本では節分や立春が過ぎても寒くなる2月、かねてより計画中であった東南アジアの発展途上国で世界文化遺産に指定された「アンコールワット」で知られたカンボジア、シェムリアップ市を訪れました。カンボジアへは、最近全日空が直行便(成田~プノンペン)を…

金時山、クマモンはいたか

金時山は箱根外輪山の最高峰で北の雄、仙石原からの登山コースは短いながらも急峻な坂道が続く2時間コースとして知られています。富士・箱根・伊豆国立公園、最初は富士箱根国立公園として昭和11年2月に指定され、その後伊豆地域を昭和30年に、伊豆諸島地域…

禅・心をかたちに展 を見て  

晩秋の曇り空、時折吹く風は肌寒く、思わず首を窄め銀杏の落ち葉で真黄色に染まった径を博物館平成館目指して歩きました。白隠慧鶴描く「達磨像」の巨大なポスター*1が目立って会場への道を示していました。 展覧会は国立博物館平成館2階、臨済宗・黄檗宗…

写生と自然(動植物)、芸術と空間 3

甲賀町(コウカチョウ)にある櫟野寺(ラクヤジ)は792年、比叡山延暦寺を建立した最澄が創建した寺と伝えられており、この秋、「平安の秘仏・櫟野寺の大観音とみほとけたち」として公開されている。この展覧会を東京国立博物館、櫟野寺と共に主催している読売新聞の1…

写生と自然(動植物)、芸術と空間 2

円山応挙展が行われた美術館は、東京・表参道にある根津美術館である。この美術館を設計したのは、今年話題になった2020年東京オリンピック新国立競技場の設計をも担当する隈研吾・東京大学教授である。初めて隈の作品を見たのは、栃木県那珂川町馬頭にある…

写生と自然(動植物)、芸術と空間 1

先月、根津美術館で行われていた「写生を超えて」円山応挙展に足を延ばした。円山応挙の名もあったが「応挙の写生」のキャッチコピーに引き付けられた。絵画、中でも日本画は昔から大変興味を持って見てきた。東大時代に知り合った家族は邦楽や日本画を東京芸大で…