水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

海外雑誌での研究 16-1

ドイツ、ノルトランウエストファーレン州の機関紙「Natur in NRW」2022年 第2号 が送られてきました(2022.06.29)。 2022年の2号には①風力発電施設の開発・利用とNRW州におけるEU鳥類保護地域、②テュルピッチャーボルデ地区における耕地鳥類保護の報告の2編、③NRW州におけるFFH…

北斎 余話 その3

浮世絵版画の美術館として都内原宿にある太田記念美術館は良く知られています。浮世絵版画はじめ浮世絵肉筆画などの蒐集で有名で、建物の規模は大きくないですが良く知られた美術館です。ここで令和4年の春から「北斎とライバルたち」の展覧会をしています(…

北斎 余話 その2

浮世絵木版画、諸国名所図絵と言えば北斎の富嶽三十六景や諸国瀧廻り、諸国名橋奇覧の他、安藤広重(歌川)の東海道五十三次や江戸名所百景が良く知られています。この北斎と広重はほぼ同じ時期(江戸時代後期)に諸国の風景や風物を描いています。北斎は176…

北斎・余話 その1

北斎の諸国風景描写の原点は、40歳代から50歳代の頃、盛んに旅に出て描いています。さらに70代になり富嶽三十六景や諸国瀧廻り、諸国名橋奇覧の大判錦絵や漫画を出しています。年齢に伴った老いの欠片は微塵もなく、引っ越し転居を繰り返しながら作品制作に…

大英博物館・北斎展

令和4年5月16日(月)、東京ミッドタウン内、サントリー美術館における大英博物館・北斎展を見に行きました。地下鉄千代田線・乃木坂駅は前にも日本近代美術館での色々な展覧会で訪れたことがありますが、ほぼ反対側方向にある東京ミッドタウン内のサントリ…

海外雑誌での研究  15-2

15-2では、以下の3篇について概要を書きます。 3) Die Kalkmagerrasen im nordrhein-westfaelischen Teil der Eifel (アイフェル地域におけるNRW州の石灰岩丘陵斜面草地) Flaechenbilanz und aktueller Zustand (草地の変遷と現状) 著者:Dr. Linda Trein 他3…

海外雑誌での研究 15-1

ドイツ、ノルトランウエストファーレン州の機関紙「Natur in NRW」2022年 第1号 が送られてきました。 一昨年来、コロナ感染症(変異株;デルタ、オミクロンの大流行)の中での発行、ドイツも大変なようです。発行後、まさかロシアによるウクライナ侵攻が始まるとは、編集者は万に一…

早春の鎌倉散策

春分の日、春3月お彼岸を前に暖かな日が続きました。世の中、暗く辛いニュースばっかりの中、世の喧騒を離れて少し静かに早春の古都を訪れたいと思い、今ドラマで盛り上がっています鎌倉に足を向けました。 鎌倉は南の海に向かって開け、後ろに切り立った丘…

「勝ち歩き」のルーツはここに! 血は争えません。

コロナ感染症の世界的大流行の時代、2022年に入って突然、世界が侵略戦争の嵐の渦の中に落ち込んでいます。核の時代、いざこざはあるとしても他国への侵略戦は考えがおよびません。ロシアとウクライナの戦争は、その解決策が見つからないまま1か月以上が経…

庭木切り倒し

先日来、暖かな日が続いています。我が家の小さな庭もいろいろな樹木や草花が春を告げて咲き誇り、若葉の芽を動かし始めています。小さな狭い庭も実生から育てると空間的に心配することなく、小さな木々の成長を楽しみにして過ごしてきました。 この地に我が…

海外雑誌での研究 14-2

14-2では、引き続き 3~5の報告事例について紹介します。3)はノルトライン・ウエストファーレン州におけるザリガニ(Astacus astacus)のプロジェクト20年について、4)はノルトライン・ウエストファーレン州におけるサトヤマネ(Eliomys quercimus)の生息現況、5)はドイツ野鳥保護会議(2021.09.1…

海外雑誌での研究  14-1

ドイツ、ノルトランウエストファーレン州の機関紙「Natur in NRW」2021年 第4号 が送られてきました。 一昨年来コロナ感染症(変異株;デルタ、オミクロンの大流行)の中での発行、ドイツも大変なようです。 その巻頭言で「コロナの緊急事態で在宅時間やテレワークの増加、人々の集まるこ…

新春雑感 

令和4年の新玉の年、静かに開けました。新年明けましておめでとうございます。 まずは型通り、本年も何卒よろしくご指導ご鞭撻お願い申し上げます。 昨年の私の周りのニュースからご報告し、今年の新年正月から七日正月までの雑感を記したいと思います。 202…

干支絵馬の整理 2

長年に亙って集めました絵馬には、その大きさ、図柄、形などいろいろありますが、以下にその区分に合わせて説明していきましょう。 絵馬の大きさ 我が家にある絵馬の内、最も大きな絵馬は近江国・多賀大社の絵馬で、30cm×16cm, 厚さ2cmです。普通、一般的な…

干支絵馬の整理 1

干支絵馬をはじめ色々な社寺での絵馬集め、何時頃から始めたのでしょうか? 事の始まりは、ご多分によらず祈願を絵馬に託しお願いすることによります。結婚してから子宝に恵まれますようにとか、子供が生まれれば、その子が順調に元気に成長しますようにとか…

海外雑誌での研究 13-2

13-2では、引き続き 4~6の報告事例について紹介します。4)はバッタ類について、5) はノルトランウエストファーレン州におけるブタクサ(Ambrosia artemisiifolia)との戦い15年、6)はミズナラ林における老・古木、枯死木の保全についてです。 4) Heuschreckenfauna a…

海外雑誌での研究 13-1

ドイツ、ノルトランウエストファーレン州の機関紙「Natur in NRW」2021年 第3号 が送られてきました。 今年、コロナ大流行の中での第3号の内容は、以下の通りです(原文転記) 1) Artenschutzprogramm Feldhamster N.W. 2) Rettung in letzter Sekunde? Zum Stand der Stue…

落ちたところが悪かった

久しぶりに散歩に出ました。何時以来でしょうか。コロナ(covid-19)で国中が大騒ぎになり始めて丸2年になります。すったもんだのオリンピック、パラリンピックも、何だかんだと言いながら大過なく終了しました。何時、何処からこのコロナ大流行が始まったのかも、ハッキ…

海外雑誌での研究 12-2

今年コロナ大流行の第2号の内容は、以下の通りです(原文転記;前号同)。 1) Neue Instrumente fuer die Waldbewirtschaftung im Klimawandel 2) Pflanzenvielfalt an der A40 im westlichen Ruhrgebiet 3) Bedeutung temporaerer Gruenland-Schonstreifen…

海外雑誌での研究 12-1

ドイツ、ノルトランウエストファーレン州の機関紙「Natur in NRW」2021年第2号が送られてきました。 今年コロナ大流行の中での第2号の内容は、以下の通りです(原文転記) 1) Neue Instrumente fuer die Waldbewirtschaftung im Klimawandel 2) Pflanzenvielfalt an der …

世界競技会、スポーツ交流、コロナ

オリンピック、選ばれたスポーツの4年に1回の世界大会、すべての競技(オリンピックに相応しい選ばれた競技=IOCが種目決定)の選手、スポーツ関係者、大会関係者、それと内外のマスコミ関係者など、オリンピック大会期間中に日本を訪れる人はどの位いるのでしょうか。少なく…

盛土・切土と土地造成

何たる大惨事でしょうか。まさかがまさかでない現代。いつでもどこでも起こりうる事なのでしょうか。熱海市伊豆山の土砂崩れ、土石流。 大都市近郊の丘陵地における宅地造成を長く見てきた者の一人として、また研究の一端で高速道路の景観を調べ、見てきた者…

AI全盛、人と人の繋がり・絆やいずこへ

AI なんでもすべてAIがやってくれる喫茶店が誕生しました。コーヒー豆を炒る所から熱湯を注ぎそれぞれの銘柄に合った淹れ方でカップに注ぎ、注文した客の前に出てきます。それらすべてをAIが操作し、機械が居座る無人のカウンター内から皿に乗っかったコーヒ…

街路樹その後と大木

私のブログも既に5年以上経過し、昔書いた記事は何だったのか、何書いたかを思い出せないくらい、私も年1年1年歳を取って先が気になるようになっています。 昨年の同じ頃(5月20日)に「哀れ街路樹」を書きました。その後が気になって、最近同じ現場を見に…

造園学研究室50周年記念誌 発行!

日本大学生物資源科学部生命農学科 緑地環境科学研究室(当初;造園学研究室)が創設50年を迎えたのは昨年、本来東京オリンピックが開催される予定だった2020年(令和2年)でした。1970年に創設された研究室は、それぞれの時代の流れの中で偉大な先生方の薫…

海外雑誌での研究 11-2

ここでは11-1に引き続き、以下の3編の事例報告について、その概略を示します。 3) Das Roehricht kehrt zurueck Erste Ergebnisse aus dem LIFE-Projekt "Reeds for LIFE--Lebendige Roehrichte" 水辺・ヨシ帯の復元 LIFEプロジェクト「ヨシ植栽ーーLIFE」の成果…

海外雑誌での研究 11-1

ドイツ、ノルトランウエストワーレン州の機関紙「Natur in NRW」2021年,1号が送られてきました。 第1号の内容は、以下の通りです(原文転記) 1) Feuchtwiesenschutzgebiet: Zustand in NRW 2) Vielfalt durch extensive Gruenlandnutzung 3) Das Roehricht kehrt zurueck…

日記と写真 (記録すること)

コロナ禍の中、もう1年以上になります。昨年の春は何とも味気ない、辛い記録に残る春になっていました。卒業式や入学式が、次第に猛威を振るうコロナに負けてどこかへ吹き飛ばされてしまいました。コブシや桜は毎年同じように綺麗な花を咲き誇りましたが、…

春の息吹

令和3年、2月下旬。関東地方は晴れ間が続き気温の高い日が続いています。春先の気象は三寒四温で日に日に春めくと言われていますし、かっての日記帳を紐解くと3月下旬、卒業式の頃に春の雪が積もったこともあります。突然の季節の逆戻りは、それほど珍しくあ…

海外雑誌での研究 10-2

10-2では引き続き下記の3篇の報告についてその内容の概略を示します。 3)Naturkapital artenreiches Gruenland 種の多様な牧草地の自然資源性 著者:Apl. Prof. Dr. Mechthild Neitzke 問い合わせ:mechthild.neitzke@gmx.de: 報告者のナイチェケ博士…