水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

富士自然教育センター:  貴重なる蔵書・資料

 日本庭園史にその名を残されている吉永義信先生のお名前をご存知の卒業生の方、何人ほどおられるでしょうか。先生に教えを受けた人達の多くがすでに亡くなられています。先生は、東京大学農学部を卒業され日本庭園史に関する調査研究を進めてこられましたし、日本大学専門部の拓殖科では日本庭園史を教えておられました(昭和12年~18年まで)。その先生は昭和60年4月3日に亡くなられましたが、奥様吉永フミ様が先生の遺品をお住まいであった茅ヶ崎のご自宅に長く残されていました。その奥様も亡くなられ、先生の蔵書、庭園史研究資料、先生がご自身で撮影された日本各地の庭園のガラス原版写真(モノクロ、6×7版)を日本大学の造園学研究室で利活用してほしい旨のご相談を受けました。研究室では吉永先生とご縁のあった吉川 需先生が研究室の教授であられた折に、学生の卒論として吉永先生の蔵書一覧を整理し公表(1986)しておりました(昭和60年度4年生;小林利江さん卒論;「日本造園史研究の変遷」として纏められた)。それやこれやで日大の研究室で吉永先生の蔵書その他を戴き、造園、特に先生が関係された日本庭園に関心、興味のある方々のご利用に供することが出来るよう昨年から時間を掛け、整理しリスト化を図りました。

 今回、そのご案内を幅広く造園学会機関紙にお願いしましたところ、雑誌とは別に学会のWeb上で早くお知らせしていただけることが出来ました。ご関心とご興味のある方は日本造園学会のホームページを開いていただき、日本大学の付属施設;日本大学富士自然教育センターにアクセスしていただければ、収蔵しております図書のリストをご覧いただけます。

 追:なお、吉永義信文庫のご案内にあります吉永先生のお顔は故吉川 需先生が昭和48年に撮影されました写真を使わせていただきました。