水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

今年も干し柿づくり

f:id:nu-katsuno:20180208102359j:plain

 平成30年もしっかりした色と形、味の良い干し柿が出来上がりました。毎年、11月中旬に故郷の岐阜の柿農家から弟が買い求めてくれ、送付してくれる大ぶりの渋柿(品種名:蜂屋)100個。干し柿づくりの行程は、片手程の大きさの柿、100個の皮剥きから始まります。これが大変、以前は家内が手伝ってくれましたが、近年、それも無く一人ですべての柿の皮剥きを楽しんで(?)います。大抵、剥いた後では軽い腱鞘炎になります(苦笑)

 柿の皮を縦に剥くか横に剥くかが問題となります。何故か? 乾燥していくうちに干し柿のひだが縮んで縞模様になるのですが、縦縞か横縞かの違いが出来ます。また、剥く手間(時間、効率)でどちらが早く剥けるかにも関係します。

 生産地では多くの干し柿を生産するため、皮剥機械に掛け(横)効率よく作業を進めるようですが、生柿の形が細長い場合、見栄えのこともあり縦に剥いて縦縞の跡が出るようにする方法もあるようです。縦横どちらでも良いのですが、作り手の出来栄えに対する意識と作業の手間に掛かって来るようです。

 私は昔から柿を手の中で回しながら横に剥いています。どれだけ皮を切らずに長く剥くことが出来るか競ったことがあり、最高、最後まで切らさずに1流れで剥いたことがありますが、それもこれまでにたった一度だけで結構難しいです。

 昨年11月17日に岐阜から箱に詰められ(2箱=100個)送られてきました。その日のうちに100個全て、時間を掛け皮を剥き、蔕に残されたT字形の小枝に40cm位の紐で2個1組にして吊るし紐を括りつけ、2階屋の軒下に吊るしました。南東向きの軒下は家が高台にあることもあって冬の空っ風が良く通り、また日差しも適度に当ることから、毎年良い干し柿が出来ます。初めて作った時は野鳥(ヒヨドリ)に啄まれ傷がつきましたが、それ以来、防雀網を掛けて防いでいます。野鳥にとっては冬の餌が全く無くなる頃、適度に熟した柿を啄むのは至福の時だったのでしょうね。

 吊るしたばかりは実も固く渋いのですが、1週間もすれば柿は中から熟し始め柔らかくなり、大きさも最初の1/2程になります。日当たりを見ながら前後を吊るし換え、干し柿の完成を待ちます。ほぼ40日ほどで柿の周りに白い粉状のものが付き、いよいよ完成間近になります。この冬、関東地方は殆ど雨が降らず、連日の晴れ間続きで、空気がたいそう乾燥する日々が続きました。お陰様で今年の干し柿も無事に収穫することが出来ました。ドイツや日本の友人・知人に少しずつお裾分け、季節の便りと共に節分前に大半を差し上げ、自宅に残った数は20数個でした。

 季節の風物詩として、また自分の年間で決まった季節の仕事としてこれからも続けたいと思っています。 

 追記)昨年も「渋柿、皮むき、吊るし柿」でブログに載せています。合わせて読んで見てください