水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

向日葵 その2

 先日、近くのヒマワリ畑の記事を書きましたが、今回はその2です。昨日、タウン誌(新百合ヶ丘、柿生を中心とした地域ニュースを載せるタウンニュースNo.624)が入っていました。その中に、向日葵畑の記事がありました。少し追加することがありましたので、「その2」として書いています。

 景観作物として既に2016年から継続して向日葵が作られてきているようです。年を重ねるごとに上手く栽培されてきて、3年目では栽培暦も旧盆会を照準に合わせ進められてきました。6月に種まきをしたとありますが、栽培法や品種選び、作付法などは前年の失敗を経験に変更されたようでした。昨年は花が十分に咲かなかったため、今年は栽培後の緑肥にも効果のある品種として「ハイブリッドサンフラワー、サンマリノ」の2種を採用、列状に播種する「筋蒔き」で行ったとありました。緑肥の考え方は環境配慮型農法としての意義が十分にあり、昔のレンゲソウ(緑肥と蜜源、農の風景もおなじ)広がる田圃を思い出させてくれます。ヒマワリの品種改良という新しい視点と伝統的な農法(緑肥還元)がミックスして作り出されています。

 先の8/16の「お知らせ」で、市街地農地の維持・再生、オープンスペースの保全、農の景観再生の視点から重要であると指摘しましたが、切り花として活用する途も考えられていて、花の最盛期(8/14;旧盆会)には、近くにある早野聖地公園(市営墓地公園)での野菜直売会で切り花が売られました。

 ただ単に農の遊休地活用だけのために「向日葵」が栽培されたのではなく、多面的な対応(遊休地再利用、景観作目栽培、花卉栽培・販売、緑地保全、近郊レクリエーション etcから、複数の機関市、JA、農業委員会、農家=農地管理組合)の協働で創りあげられたもので3年目の作品です。

 これまでのやり方で地域の再生、活性化を進めることは出来ないでしょう。地域を多様な人のかかわりで、多面的な視点からその目的、方法、手順などを工夫し総合的に作り上げることが求められます。

この川崎市麻生区早野地区の「向日葵作戦」の来年がまた楽しみになります。