水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

緑ありせば  その2

 私のブログNo.127(2018.06.22)で、ブロック塀を無くして緑の生垣にしたら、との思いを書きました。あれから2か月が過ぎてしまいましたが、文科省が来年度予算の構想の中でブロック塀の安全対策支援に費用の1/3補助の事業化を考えている旨の記事が出ました。予算規模は3967億円とあります(8/22付読売新聞)。これは公立学校でのブロック塀の撤去、改修に対するもので通学路や学区内整備はもちろん含まれませんし、内容的に緑化を推進するまでに至っているかどうか明らかではありません。

 それより先に関係市町でも、素早くブロック塀の撤去、改修などに対する補助制度を創設、関係市民に参加を呼び掛けて来ています(当該高槻市はじめ関東でも東京都・区、横浜市鎌倉市など)。

 どの自治体も撤去工事の促進を目的にした補助事業の通達であるため、それに関連した地区内の環境改善や街並修景までの考えがあるかどうかは分かりません。担当部局や担当者の考え方、進め方・指導によるところが大きいと考えられます。行政的な対応ですから止むを得ない部分(関連項目のみに限定)がありますが、この機を逃さず緑の充実を前面に出したいものです(生徒や卒業生の為にも)。

 既定の長さや高さのブロック塀の撤去、フェンス整備の補助が一般的であり、関連して緑化助成の支援がある自治体もあります(新宿区)が、より強く町の緑の充実、増強をクローズアップしている地区は少ない気がします。より広い視点(町全体や特定街区)での緑豊かな街づくりを計画・推進(緑のマスタープラン・緑の基本計画との関係拡大・強化)すべきだと思います。

 同時に、その雛形としての在るべき姿(境界の緑)の充実した、素敵な学校をクローズアップした写真(美しい生垣のある学校)や情報等が示されないのは、どういうことなのかと感じています。全国の都市内に数多ある小中学校(地方の学校でも良いのですが)にそんな事例は無いのでしょうか。情報化(SNStwitterFacebook)が進んでいる現在、示されても良いのではと思うのは私一人だけでしょうか。

 別の意味で、NHKの番組ブラタモリの伊勢神宮編で伊勢市の街づくりが報道されました。その番組の中で、伊勢神宮本殿遷宮の20年と連動し街づくりを進めてきた経緯があると説明されていました。これは、都市や町村の計画づくりの在り方として、心すべき点ではないかと思います。

 ドイツの庭園博会場づくり等を例に、それを手本とすべきであると、これまでにも度々書き記してきたつもりですが(例えば2027年国際庭園博会場計画がルール地域開発協議会で2017年基本計画が策定されている)日本の緑地・公園整備の計画は今未しの感が強いです。