海外雑誌のニュースについて2編書きましたが、「ヒバリ」について関連することを少し書き足します。
ドイツでは環境保全、改善キャンペーンの対象として、省庁の壁を越えて進めることは、それほど珍しいことではなく、かなり以前から進められてきています。
「年の鳥」や「年の木」は、もう馴染みの動きです。
ドイツでも「ヒバリ」は身近な野鳥として知られています。ゲーテ詩集の「五月の歌」に登場する景観は、まさにヒバリが棲む環境です。松山 敏訳の原文を書きます。
”小麦畑か麦畑か 茨の垣の間にか 木立の中か 墓場にか
どこへ恋人は行ったらう? 私にそれを言っとくれ!”
恋人のことを、暗にヒバリのそれに合わせて書いたのでしょうか。
ハイドンの弦楽四重奏 No.67は、何時頃からか「ヒバリ」と言われています。第一楽章の光景が「ヒバリ」を想像させる旋律のようでもあります。第4楽章のスピード感は、ヒバリの動きのようでもあります。ハイドンがこの曲を作曲したのは1790年ですから、昔から身近な鳥でもありました。
日本では、明治44年の尋常小学校第二学年(2年生)の教科書に、唱歌として以下の詩がありました。作詞作曲は不明のようです。
「ぴいぴいと囀るヒバリ 囀りながら どこまであがる 高い高い雲の上か
声は聞こえて 見えないヒバリ」
「ぴいぴいと囀るヒバリ 囀り止んで どこらへおちた 青い青い麦の中
すがたかくれて 見えないヒバリ」
ヒバリや他の身近な野鳥達が、自由に飛び回り、自然豊かな農村景観(耕作風景)が
いつまでも続くことを願っています。