水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

寂しい卒業式 '20

 2カ月近くブログを書いていませんが、この間に世界を巻き込んで新型肺炎コロナウイルスのニュースは全国を走り廻り、マスコミもその事しか伝えていません。昔から言われてきたことですが東京への一極集中は、事ここに至って弊害の極致に届きそうです。

 「日本らしさ」に解決の糸口を探し出そうとする見方は甘いかもしれません。年金族の私としてはただただ騒動、猛威が頭の上を通り過ぎて被害が出ないことを祈るほか、ありません。

 こんな中、年度末、新年度と言えば大学では卒業式や入学式、果ては授業の開講と大変忙しい年度の切り替え時期です。新型肺炎コロナウイルスによって国中、すべてが様変わりしています。2020のオリンピック開催延期をはじめ、ジャンルを問わず大小のイベント中止、スポーツの実施から観戦まで楽しみがすべて飛び去ってしまいました。

 

 3月25日は毎年、武道館において日本大学の卒業式が行われてきました。今年はそれやこれやで中止、午前中に武道館で式を挙げ、午後、各学部に戻って学部ごとの証書伝達式や卒業パーティー、これらもすべて中止。いったい卒業生はどこへ行けばよいのでしょうか。この時、5人以上集まってはいけませんとは無理難題です。

結局、学部でもできず、学科で人数を分けて教室に入り卒業証書を受け取って足早に大学を後にするように、との伝達。これが4年間勉学や思い出深い学生生活を送った学生への最後のお土産か、と悲嘆に暮れたくなりますよね(かっての教員として深く同情を禁じえません)。

 同時に、毎年恒例、卒業式前夜に企画される学科謝恩会、これまた同様に中止せざるを得ないとのお達し。まさに踏んだり蹴ったりの2020卒業週間でした(全て研究室からの伝え聞きですが、何とも悲しい寂しい卒業式です)。

 

 この流れは新年度に入っても何ら変わりはないでしょう。大学全体の入学式は当然として、その入学式に先立って行われてきている学部での開校式(学部の入学式)ならびに入学ガイダンスも同じように中止・延期になるでしょう(早稲田大学は早々と5月連休明けまで休校を決めているとか)。

 新しい人生の出発点として、希望に胸膨らませる学生生活のスタートとして大学入学式を考えていた学生諸君にとって、何と運の無い、無慈悲な時の流れなのでしょうか。本人に限らず、ここまで20年近くにわたって育ててこられた父母の皆さんにとっても、やるせない気持ちの残る春の息吹の漂う卯月初め。なんとも言い難しの気持ちです。