月日の経つのは本当に早いもので、あれから早一年がたってしまいました。昨年は11月5日でした。故郷・岐阜から送ってもらった渋柿98個。まるで皮剥きで忙しくなることが分っていたように、嫁した娘は闘病の末、帰らぬ人となってしまい、その次の日に送られてきました。今年は天候が不順で柿の熟すのが2週間ほど遅く、11月20日渋柿96個の入った段ボール箱が着きました。昨年同様、一気に柿の皮を剥いて軒下に吊るすこととなり、一人で皮剥き、吊し紐結び、そして軒下の吊し竿に掛けました(添付写真)。
75歳の誕生日近くで、生憎左目瞼の調子が悪くて皮剥きには、やや苦労しましたが、でも何とか2日(正味一日)掛けて全て皮を剥き、吊るし終えました。
朝夕の冷え込み、冷たく乾燥した北風そして強い晩秋の陽射しが「干し柿」には大切です。例年とは異なり天候が不順で、関東地方にまだ「木枯らし1号」が来ていません。こちらも遅れ加減になっているのでしょうか。でも吊るした直後から渋柿は水分を飛ばして小さくなり始めています。渋柿の中の糖分が凝縮され、色が明るい橙色から赤茶色に変わっていきます。
野山で食べ物や餌が無くなるにつれ、この柔らかくなった干し柿も野鳥の餌になることもあります。鳥も、熟して柔らかくなるのが分かるのか、その頃を狙って軒下に近づき始めます。その前に「網掛け」をしなければならず、その仕事がもう直に待っています。
令和2年の新しい年初め、1月中旬には、やや先の尖ったほっそりして焦げ茶色に変わった干し柿が出来上がります。その変化を楽しみに年を越したいと思います。
(ドイツの友人たちも首を長くして毎年待っています)