水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

横浜山手西洋館のクリスマス装飾

 横浜山下公園から続く海の見える丘公園、それに続く外人墓地や丘の上に連なる洋館と屋敷の緑。例年、クリスマスが近づくとそれぞれの洋館で世界各国のクリスマス装飾展示が開催されます。ここにある8つの西洋館を指定管理者として維持管理・運営しているのは公財「横浜市緑の協会」です。山手111番館、横浜市イギリス館、山手234番館、エリスマン邸、ベーリック・ホール、外交官の家、ブラフ18番館、旧山手68番館の8館です。

それぞれの館では、ヨーロッパの国を選んで、その国のクリスマス装飾を展示(選ばれた装飾家、団体が担当)し、旧洋館の雰囲気を生かしたクリスマスの飾りつけを魅せてくれます。

 クリスマスの時期に家庭における西欧のクリスマスの飾りつけ展示が、毎年、この歴史ある西洋館で実施されてきており、家族で見に行きました(添付写真)。

 館と国は、エストニア(山手111番館)、イギリス(イギリス館)、イタリア(山手234番館)、モナコ(エリスマン邸)、ドイツ(ベーリック・ホール)、スペイン(外交官の家)、フィンランド(ブラフ18番館)、エクアドル(旧山手68番館)の8か国でした。

 家の間取り、部屋の作り・大きさ・用途、窓の外など色々条件を重ね合わせ、部屋の部分、調度品周り、机や椅子の上、暖炉周り、窓など各部分を草花はじめ民芸調度品などで飾り、またメインの食卓はハレの日を飾る統一された食器を並べ華麗に飾られていました。装飾はカラーコーディネイトが重要で、そのための草花、装飾品の選定は大変だろうと想像しました。どの西洋館もデザイナーの意気ごみが見られ、なかなかの出来栄え、見ごたえのある展示になっており、さぞ週末や休日は混雑するものと思いました(聞けば週末・休日は洋館内外ともに大混雑とか私が訪れたのは幸い水曜日でした)。

 当然のことながら横浜の西洋館は、明治の開国時、またそれ以後、外交官はじめ諸外国の領事、その家族が生活していた地区で、立地として横浜港を望む高台にあり斜面地で、海や空の青、周りの樹林の緑で構成される風景は何にもましての条件でしょう。

 今は、横浜港を取り巻く重要な緑のS(みなとみらいの緑から山下公園、海の見える丘公園、外人墓地、西洋館)として位置付けられています。

 公園や都市の緑が、歴史的文化財と共に時間をかけて愛され活用され、街を作り上げていくことに重要な役割をになっていることを再確認できた一日でした。

 

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