水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

年賀状   

  干支最初の子年、今年も年賀状を沢山いただいた。もう何年も続けて新年の挨拶を交わしている親戚、小中・高校・大学・大学院時代の友人、知人や先輩・後輩、学生時代の先生方、社会人になってから大学や学会等で知り合った他大学の先生方、事務職の方々、現役の頃から業界で大変お世話になった人たち。 

 新しい年の初めに出してくださった人の旧年中の活動状況や近況を知ったり、今年の健康を祈ったり励ましの声を頂いたりして、それぞれに以前の姿や顔を思い出しながら頂いた年賀状1枚1枚を見ています。旧年中に会った人から久しくお会いしていない人まで、新年の静かな雰囲気の中で賀状を見ながら元気な姿を想像しています。

 毎年、干支や行事をイメージしながら挿絵のデザインを考えます。今年は鼠、オリンピックを重ねて図柄を考えました。オリンピックは言わずもがなの五輪(5つの色)、鼠と合わせてみました。語呂合わせで「五里霧中ならぬ五輪夢チュウ」の絵柄、まあまあの出来です。

 年賀状の束は2つに分けています。1つは、私が大学在職中の研究室の卒業生、もう1つはそれ以外の人達からのものです。

  年に1回の葉書による年頭の挨拶、近況の報告や周りの変化などを知ることが出来ることは、何となくほっとします。出した方も貰った方も、その1枚を見て相手の顔や家族を想い浮かべられます。突き詰めていえば、たったそれだけのことですが、その「瞬間」が大事なのだと思います。年を重ねれば重ねるほど、友が、仲間が、そして先生や先輩後輩が懐かしくなるものです。人を介してその頃の光景や風景が浮かびます。

 私は5年前に大学を去りましたので、2015年以降の卒業生はいません。今の世の中、もし仮に私が現役であったとしても、今のIT時代、メールやSNSの無料通信アプリ(Line, Uチューブ、ツイッター)、ブログなど色々な媒体を使って瞬時に「今」を表現し演出する若者は、賀状による面倒で儀礼的な繋がりは考えないでしょうね。

私と何らかの接点があった学生、お互いに気が合ったり印象が残った関係で繋がっている卒業生たち、家庭をもって年々変わりゆく様子を伝えてくれます。それを見るたびに歳を取っていく自分を重ねています。あと何回やり取りできるものかと。

 現役を離れてからは卒業生同様、他大の先生方、業界の方々とも賀状交換が少しづつ無くなってきています。終活ならぬ「年賀状じまい」される方もありますが、でも元気に活動されている(山登り、海外旅行や趣味など)先輩の様子を知ると、自分も頑張らねばと思うのも事実です。 干支を考え、次の子年(2032)の年賀状が出せるように頑張らねばと思う年の初めです(少なくとも次の年男;20282027はドイツ国際庭園博、孫の成人式2030;越えれば米寿)。

 年賀状は発行枚数から言えば、1955年では5万枚、1964年10万枚、1973年は20万枚、1999年(44億枚越え)をピークとして2020年は23.5億枚と言われています。社会の高齢化や少子化とも少なからず関係していそうです。これから急激に枚数が減少することでしょう。日本郵便K.K.の出方が見ものです。今年はオリンピック年、前のオリンピック東京大会が1964年ですから、その年の10万枚(当時は7円、今64円)と比較すると21世紀初頭の発行枚数の多さには驚きます。

 正月の小さな楽しみ、行事でもある年賀状交換。楽しみにしている人もいるので無くなることはないでしょう。楽しみながら続けたいと思っています(センスを磨きながら)。

 

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