水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

2017-01-01から1年間の記事一覧

東海道五十三次 今・昔 その七

旅の俳人、松尾芭蕉が奥の細道の旅へ出発した日は5月16日だったようで、この日は「旅の日」になっています。期しくも私の旧東海道歩き旅、第7回目の出発もこの日になりました。第6回目同様、早朝一番電車で柿生駅を出発、小田急線湯本で6:57発のバスに乗り…

東海道五十三次 今・昔  その八

第二日目は、沼津から吉原(16.4km)です。ビジネスホテル近くの喫茶店でモーニング朝食し、7:30に吉原目指して出発。昨日歩きを終えた沼津廓通りから宿場本陣跡を雁行し、西に進路を取りました。ここから先は左手駿河湾に面した千本松原をすぐ近くに見据え…

Stadt + Grün No. 4

しばらく海外の専門研究誌紹介情報が遅れていますが、ドイツの造園専門誌2誌(Stadt u. Grün、Garten u. Landschaft)は月刊誌、それにNRW州の自然保護機関誌は季刊誌なので、その内容の概要紹介は結構大変です。それぞれの内容を詳細に紹介するには時間がか…

富士自然教育センター:  貴重なる蔵書・資料

日本庭園史にその名を残されている吉永義信先生のお名前をご存知の卒業生の方、何人ほどおられるでしょうか。先生に教えを受けた人達の多くがすでに亡くなられています。先生は、東京大学農学部を卒業され日本庭園史に関する調査研究を進めてこられましたし…

東海道五十三次 今・昔  その六

大磯発ち(大磯から歩き始め)に倣って早朝4時起床、小田急線下り始発電車(5:12)に乗って本厚木へ、本厚木で急行小田原行が待っており乗車し終点で箱根湯本行に乗り継ぎました。湯本に6:45着、手洗いを済ませて6日目の行軍を開始しました。駅から早川に懸…

川沿いの桜並木 あれこれ

私の家の近くに麻生川があります。昭和30年ころまでは里山が広がり、田畑が川沿いに多く見られた地区を流れています。近くで流域面積が大きい鶴見川に合流し横浜市から東京湾に注いでいます。以前には谷戸水田も幾らか潤していたのでしょうが昭和40年代以降…

富士自然教育センター:FNECの春

造園学研究室並びに緑地環境計画学研究室の卒業生の皆さん、お元気でご活躍、お過ごしのことと思います。今年の春はどうもスカッとしません。なんとなく寒暖の差が激しく、草花もどうして良いのか分からず、グズグズして動きが全く安定しません。例年、3月25…

東海道五十三次 今・昔  その五

旧東海道、神奈川県には東に川崎宿、西には箱根宿、その間に7宿(計9宿)あります。これまでに既に7宿(川崎~大磯)間を歩き、歴史上の遺跡、史跡、神社仏閣などを訪れ、いろいろな風景を眺め、事象や言い伝えを学んで歩き続けてきました。4月に入って例…

東海道五十三次 今・昔  その四

その三では、東神奈川宿から藤沢宿までの道程を報告しましたが、今回は藤沢宿から大磯宿までの様子をお伝えします。その三は横浜の丘陵地に懸かり、また三浦半島へ続く地形的な特徴があり、鎌倉から三浦半島へ延びる丘陵を横切るように東海道があったため、…

NRWの自然(Natur in NRW)  内容紹介  

定期刊行物であるNRWの自然(Natur in NRW;季刊誌) 2016年No.4号と2017年.No.1号の内容について報告する。 2016.4号の特集は「各種草地の保護;Grünlandschutz)」について報告している。ドイツでは草地(Grünland)として、放牧牧野、刈り取り牧野、河川や…

東海道五十三次 今・昔 その三

3月23日(木)曇り、3回目の旧東海道歩きになります。例によって早朝6時に自宅を出発、前回の終着点神奈川宿に向かいました。小田急線、横浜線でJR東神奈川駅に出、京急仲木戸駅前を通り旧東海道で前回のポイントに立ち、スタート。その二の最後でも書いた通り…

東海道五十三次 今・昔 その二

その一では日本橋を発ってから半日の行程でストップしました。他の用があって一日中歩くことが出来ませんでした。品川宿で時間を見たら10時半になっていました。日本橋~品川駅間は7.4km(二里)となっており、2時間、ほぼ時間通りに着きました。 第二日目は…

東海道五十三次 今・昔 その一 

私が東海道を歩いてみようと思ったのは、昨年の秩父34ケ寺観音巡り(巡礼)で満願達成したことにあります。時代は変わっても、先人の残した道、路があれば懐かしさも手伝って、その面影やいかに風景・景観はどうなっているか、と辿ってみたくなったのです。松…

Stadt + Grün 3

海外専門雑誌(Stadt und Grün) の内容概説です。昨年2016年の「都市と緑」の3回目です。3月ー4月号の内容について解説します。 以下はその雑誌の記事、報告の概要を書き示しました。 3月号 記事;2017IGA ベルリンにむけて(2017.4.13-)、100ha 6000㎡の水辺…

河鍋暁斎・絵に託したもの

浮世絵師・河鍋暁斎の名は全く知らなかった。日本放送で落語家春風亭昇太が伊藤若冲の評価に負けず劣らず絵師暁斎を取り上げ、その絵の魅力と彼の力量を宣伝し見なけりゃ損と声を張り上げていた。新聞による紹介でも、彼の写生力、表現内容が素晴らしく、激…

海外支援・ボランティア・生きること

私は現在72歳です。これまでいろいろありましたが、無難な人生を歩んできたように思っています。幼くして実母をなくし戦後の苦しく貧しい(今に比較して)生活を体験して成人し、縁あって最高学府の大学で「教育」という仕事に長年携わってきました。その間…

カンボジア見聞記 No.4

シェム・リアップ滞在5日目、カンボジアの人々の暮らしを見るためにトンレ・サップ湖(Tonle Sap)沿岸の集落(水辺集落・雨季には水上生活集落)に出かけました。具体的な集落名はわかりません。シエム・リアップ市内から南に車を走らせ湖近くにあるカンポン・プロック(Kampong plouk)…

葉山先生の慰労会

葉山嘉一准教授の退職記念慰労会・お祝い会が来る18日(土)午後、学部湘南キャンパス(藤沢市亀井野)において開催されます。すでにNUメールなどで卒業生はじめ在学生諸君にも連絡は行っていると思います。会のご案内は既に昨年から伝えられているものと思…

日本造園学会全国大会の案内 No.2

先日発行されたランドスケープ研究(日本造園学会誌)Vol.80,No.4に、平成29年度造園学会全国大会の案内がでました。日本大学生物資源科学部湘南キャンパスを会場とし5月19(金)~21日(日)に開催される内容の詳細が載せられています。学生アイディアコンペか…

カンボジア見聞記 No.3

滞在4日目2月15日、アンコール遺跡の中で面積的に最も広大なアンコール・トム遺跡、バイヨンを見学しました。アンコール遺跡群はカンボジアで9世紀初頭から600年以上続いたアンコール王朝(クメール王朝)時代に建造された数多くの遺跡群のことです。アンk-ル・トムは12世紀の後半から13世紀、ジ…

カンボジア見聞記・No.2

最初のアンコール遺跡見学は大変盛りだくさんになりました。No.1で書きました通り日曜日に当たった見学初日、内外の観光客や市民のレクリエーションもあって朝からアンコール・ワットは大混雑でした。観光客は事前に入場許可証を入手しなければなりません。案内役の人から…

カンボジア・見聞記 No.1

日本では節分や立春が過ぎても寒くなる2月、かねてより計画中であった東南アジアの発展途上国で世界文化遺産に指定された「アンコールワット」で知られたカンボジア、シェムリアップ市を訪れました。カンボジアへは、最近全日空が直行便(成田~プノンペン)を…

伝統行事・だるま市

達磨大師については以前、禅の展覧会の記事で触れましたが、一般に手も足もない「ダルマ」の置物でよく知られ、庶民の信仰対象として現在まで長く根付いているお祭り、市が「だるま市」です。3月3-4日の深大寺だるま市も日本三大だるま市の一つとして有名と…

桜が満開

桜の品種は大変多く、正しく種を同定することが難しい場合も少なくありません。先々週(20日)から湘南六会の大学のキャンパスにある桜が満開です。 真っ青な寒空を背景に薄桃色の桜が満開なのは、少し奇異な風景です。幹周りが70ー80cm、樹高10m位ある大木…

今大切なこと

今日は暦の上で大寒、物皆寒さに耐えて春の到来を静かに待っています。 でも微かにどこかで春の息吹が感じられます。 この写真は何だか分かりますか?何か切り取られた大木のようです。高さが1.5~1.8mの所でバッサリ切られています。樹名板が見えます。「ソ…

Stadt + Grün No.2

S +Gの2016年1-2月号から; 1月号の巻頭記事に,No.1で示した州の庭園博開催決定についての市民投票の結果がある。Bad Iburger(ニーダーザクセン州)で2018年に庭園博を開催することに対する市民投票の結果、賛成61%反対39%で開催に決定。2015年3月には一度、開催…

閑話休題

厳冬期、まさに日本全土を大寒波が覆っていて九州から北海道まで雪模様を報じています。日本海側の地方では、それ以前から続く大雪で所によっては一晩で1.5mも積もったとあります。中国地方の瀬戸内側、広島市でも10-20cmの積雪と伝えています。それに比べて…

ドイツ専門誌「都市と緑」;Stadt + Grün No.1

ドイツの造園関連専門誌として、全国版の造園会員誌「Garten und Landschaft」(G+Lと略記)と主に行政部局の担当者団体誌「Stadt und Grün」(S+Gと略記)2つがある。今回はS+Gの2015,2016について少し内容に触れて紹介する。 S+G誌はドイツの各自治体…

初詣・干支絵馬

2017年 初春、明けましておめでとうございます。今年も毎年恒例の、初春早朝初詣に行ってきました。 物の本によると「初詣」は元々「年籠り」といわれ大晦日の夜から元旦の朝にかけて氏神様に籠る習慣があり、除夜詣と元旦詣が合わさって初詣になったとあり…