水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

住み慣れて50年、家周りの大木の歴史

 庭の樹木もそのまま成長すれば、50年経てば家の屋根を越えて聳えてしまいます。そうなればとても素人庭師では手に負える代物ではありません。常緑樹だと冬、日陰が大きくなるし、落葉樹ですと落ち葉が隣近所の庭や家の樋に降ってしまいます。

大きくなればなるほど、その被害予想は広くなるのです。だから、定期的に枝降ろしをしなければなりません。家のベランダから身を乗り出して樹木に関われる程度なら、まだ少し枝降ろしも出来ますが。幹や枝が二階家の屋根庇をはるかに超える高さまで達したらもう、家の2階窓からでも手の施しようが無いのです。

 2009年6月14日、17日。千葉の山採りのヤマザクラ。30年余に亙って、家の玄関先、狭い場所で幼木から大きく育ってきました。6-7mに成ったでしょうか。根元からヒコバエが2本出てきました。これを契機に初代ヤマザクラは根元近くで伐採したのです(添付写真参照;この時でも地際直径で20cmでした)。

 2011年4月6日には、ひこばえのヤマザクラの隣で、大きく育ち過ぎたブナかっての勤め先、大学の先生から頂いたブナの盆栽を地に下ろし自由に成育させた)が見事に大木に成長し、7-8m程になってしまいました。止む無く造園業者の専門家に依頼し、高所作業車を使って伐採しました。ブナは地に下ろした最初から、カミキリムシの餌食になり、幹の中心部を食われてしまいました。ブナの本体はどうやらカミキリムシにやられながらも大きく太くなり、幹中心部の一部は枯損しましたが今も成長し続け、枯れた部分を被覆するが如く成長組織が幹回りを繋ぐようになって来ています。後、数年で樹皮は繋がるでしょう(今はその名残りで芯部分は枯死しています)。

 

 事程左様に人の寿命の限界を超えて成長続ける樹木たち、今後どうなりますやら。齢80歳近くなり(私、来年80歳になります)これ以上、樹上で作業はできないでしょう。

そうなる前に枝を整理し樹高を低く抑えなければならないでしょうね。