長年に亙って集めました絵馬には、その大きさ、図柄、形などいろいろありますが、以下にその区分に合わせて説明していきましょう。
絵馬の大きさ
我が家にある絵馬の内、最も大きな絵馬は近江国・多賀大社の絵馬で、30cm×16cm,
厚さ2cmです。普通、一般的な絵馬は15cm×7cm位ですからその2~3倍の大きさです。次いで、三嶋大社の恵比寿・大黒・布袋さんの絵馬も大きいです。最も小さな絵馬はキーホルダーになるほどで3cm大で可愛らしい絵馬です。
板の厚さ
一般的に干支絵馬は大小問わず掛ける形が殆ど(板の厚さ1cm足らず)ですが、置物型の物もあります。大きくないのですが板の厚みが4cm以上もあるもので、三嶋大社、日枝神社のものを集めてきています。
板の材質
本来は神聖な神社に由緒ある樹木・スギの柾目板が一般的です。木目が蜜のものから粗いものまで。木目が蜜で混んだ板は名だたる神社の絵馬に使われており、さすが、の一言です(神社の格式に合わせて作られているように思います)。絵馬の材質は描かれる絵とも関係し、直筆の物、作家により柄の絵が描かれたものなど有名神社ならばこそ、の感がいたします。
板の絵柄
絵馬に描かれる絵のモチーフは社本殿の絵の他、由緒に関わる人物や由緒の絵柄が多いです。干支絵馬は当然の如くその年の干支(十二支の内)の動物で、姿かたちは千差万別、時代性を映し出したものもあります。また、お目出度い七福神や宝船、松・鶴などをあしらったものもあります。
絵柄と同じように板に干支の動物を彫り物にし貼り付けた絵馬、金板に彫金の如く干支動物などを打ち出した金属板の物もあります。
絵馬の形
絵馬の一般的な形は横長。見た目でも安定感のある形で黄金比(1:1.618)に合ったような形が一般的です。変形の絵馬も少なからずあり、五角形を基本とした駒形、長方形型(短冊型)、入試の合格祈願などに特化した五角形(合格のゴロ合わせ)の物、屋根庇の付いたもの、丸型、♡型や扇子の形などいろいろあります。
絵馬の種類
絵馬は本来、祈願、奉賽のために馬の絵を描いて、社寺に奉納する額で馬または造馬を奉る代わりに奉納したのがその起源とされています(京都北野天満宮には昔からのいろいろな絵馬を飾った絵馬堂があります)。 (馬の絵馬のいろいろ;添付写真参照)。
神社巡りや地方の名所巡りと関連付けて絵馬に各地の名所の絵柄を配し作ったものもあります。我が家で集めたものには、相模絵馬、生駒絵馬、京絵馬などがあります。普通の絵馬よりやや小ぶりで簡素な感じのするもので、代表的な地域の文化景観と合わせて描かれ名付けられています(添付写真参照)。
今回の記事と合わせて、2020.12.18「干支絵馬と干支タオル」を参照してください。