水と緑と自然、それは「にわ」

都市や農村における緑地の在り方、自然環境の資源とその保全、「にわ」の設計と維持・管理

令和2年 移り行くまま 

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 令和2年、何という年になってしまったことでしょう。本来なら、2020年夏、世界のアスリートが集まって技を競い、鎬を削る戦いに世界が注目し、戦いの一部始終に一喜一憂し注目を集める予定の東京オリンピックが開催されていたはずです。それが、遡ること半年、中国の内陸都市における感染症発生から、瞬く間に国内はじめ全世界を渦中に巻き込んで西へ東へ拡大し大流行となっています。今、令和2年が終わろうとする12月、世はまさにクリスマスを祝うはずが、とんでもない静かで寂しく辛い聖夜(まさにのSilent Night)を迎えることになるとは、キリスト様でも予想されなかったことではないでしょうか。

 どの国もコロナ(Covid-19)の陽性感染者、重篤患者、死者の数の変動に危機感を抱いています。日本の宰相もこの新型肺炎コロナ感染症対策に全力を傾けているのでしょうが、社会の経済的落ち込み、被害拡大に、より注意が行っているようで、なかなか効果的で抜本的な感染症対策が打てず右往左往しています。一国の宰相が議会で国民に対し気持ちの籠ったメッセージをし現状の在り方、窮状を国民に知らせ理解を得たどこかの国と違い、我が国の宰相は緊迫感も危機感も切実感も無く時を過ごしている様は、いかんとも理解しがたいものがあります。

 

 そんな2020年も後20日足らずで終わりを迎え、我が国はどうなることか依然はっきりしないオリンピックを起爆剤に2021年を迎えようとしています。社会は日々動き、変化しマスコミも内外の重大ニュースの動向を、日夜国民に伝えるべく各方面から伝えることでしょう。

 

 それでも私たち身の回りの身近な自然は、それほど大きな変化をすることは無いでしょう。日々変わらぬ様相を四季を通じて表し、その時、その時のあるがままの姿を表現して来ています。社会の急激な変化に惑わされることなく、泰然自若として移り変わっていく姿を示しています。雨が降れば濡れ、風が吹けばそよぎ、晴れれば日の光をいっぱい浴びて輝きます。春夏秋冬それぞれに対応して、いろいろな色や形で身繕いをし、若葉は生を表現し枯葉は死を迎え、静かに通り過ぎていきます。

 

 そんな光景は、木々の大きさこそ異なりますが50年近く変わらずに、その居場所を示しています。特段、何か大きな変化がない限りこのままの姿を続けていくことでしょう。